育児を掘り下げてみる。

育児と子どもの衣食住について考える。

子どもの脳を育てる油、ダメにする油。【ママが知るべき食材の話】

どうも。2児の母Nsのちびです。

急にぐっと寒くなってきましたね。

しっかり食べて、しっかり寝て、風邪ひかないようあったかくしてくださいね。

 

 

さて。今回は前回に引き続き、「油」について書いていきたいと思います。

 

タイトルは【子どもの脳を育てる油、ダメにする油】。

 

 あなたは調理に使う「油」について考えたことがありますか?

 

子どもに食べさせているスナック菓子の「油」を気にしたことがありますか?

 

 

恥ずかしながら、私は最近まで気にしていませんでした・・・。

 

 油の摂りすぎが、肥満や生活習慣病の原因になるという常識的なことくらいは知っていましたし、

学生の頃栄養学はちょこっと習ってはいましたけど、

 

当たり前のように、サラダ油で揚げ物をして、

 

当たり前のように、サラダ油で炒め物をして。

 

ポテチを食べ過ぎなければいいんでしょう?

唐揚げやポテトなどの揚げ物を食べ過ぎなければいいんでしょう?

 

くらいにしか気にせず、油の質について考えたことはありませんでした。

 

 

 ひょんなきっかけで、サラダ油が有害だということを知り、油について論文や文献、ネット記事(根拠の明確なもののみ)で調べていくと

 

油は油でも、身体に良い油と悪い油があり、

油の質・摂取するバランスが

身体、ひいては脳の質を左右する ということを知りました。

 

小さな子どもや、育ち盛りの子どもを育てるママ達は特に知っておくべき内容です。

 

こういう栄養素の話は、難しくて途中で嫌になりがちですので・・・ややこしい話は割愛しながら書いていきたいと思います。

 

 

脂質の種類
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飽和脂肪酸不飽和脂肪酸

大きくは常温で個体飽和脂肪酸と、

常温で液体不飽和脂肪酸に分けられます。

 

不飽和脂肪酸は、

オメガ3.オメガ6.オメガ9の3つに分けられ、

それぞれ異なる働きをします。

  

前回記事にしたトランス脂肪酸は、

極微量、牛などの消化器官に存在しますが、天然ではほとんど存在せず、

 

植物油などの不飽和脂肪酸

水素添加又は高温加熱することにより発生します。

 

 飽和脂肪酸と、オメガ9は人の体内で自分で合成することができますが、

オメガ6オメガ3は体内で合成できないため、

食事から摂取する必要があります。(必須脂肪酸

 

 

人体における「脂質」の働き

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 脂質は三大栄養素(タンパク質、糖質、脂質)の1つで、私たちの生命維持にかかせない栄養素です。

 

脂質は主要なエネルギー源であり、

身体を構成している細胞の膜や核膜を構成する他、

 

ホルモンのもとになったり、

ビタミン(脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K))の吸収を助ける などの働きがあります。

 

前述している通り、ひとくちに脂肪酸といっても、大きく分類するだけでも数種類あり

それぞれの働きがあります。

脂肪酸の働きの特徴を簡単に紹介しておきます。

 

飽和脂肪酸

 主にエネルギー源になります。摂取量が多すぎても、少なすぎてもいけないという研究結果があります。

摂取量が少なすぎる場合、脳出血のリスクを高め、逆に摂取量が多すぎる場合は心血管疾患や糖尿病のリスクを高めます。

 

不飽和脂肪酸:オメガ9

 オリーブオイルやキャノーラ油に多く含まれ、主な脂肪酸オレイン酸です。 

 

このオメガ9(オレイン酸)の効能として有名なのは、コレステロールを下げるということですが、この他にも

ガンの発生を防いだり、記憶の保持に役立つなどの、脳に良い効果も報告されています。

 

 過剰摂取による健康問題は特にありませんが、体内で合成できる為積極的に摂る必要はありません。

 

不飽和脂肪酸:オメガ6

 オメガ6の脂肪酸は主にリノール酸で、体内で合成することができない必須脂肪酸です。

 

紅花油、大豆油、ひまわり油、コーン油などの植物油に多く含まれており、

市販の惣菜やパン、菓子はもちろんのこと、家庭での調理でも使用されることが多く、どうしても過剰に摂取してしまいがちな脂肪酸です。

 

 免疫活性し、炎症反応を活発にしたり、

血液凝固作用、アレルギー反応活性

のはたらきがあり、

 

 適量ではコレステロールや血圧を下げる作用がありますが、

過剰に摂取すると、

アレルギーなど、炎症が引き起こされる場合があります。

 

不飽和脂肪酸:オメガ3

 

オメガ3に分類される脂肪酸は、‪α‬-リノレン酸DHAEPAなどですが、

日本人の摂取するオメガ3系脂肪酸の約6割は、‪α‬-リノレン酸であると言われています。

 

 オメガ3も人体で合成できないため、食べ物から摂取しなければならない必須脂肪酸ですが、

‪α‬-リノレン酸からDHA.EPAを少量(10〜15%)

は作り出すことができます。

 

 しかしそれだけでは必要量に満たないため、DHAEPAの豊富な魚を摂取することが大切になります。

 

 オメガ3の主な働きは、

オメガ6の過剰摂取による不均衡を調整することです。

私たちは普通に生活していると、オメガ6を過剰摂取してしまう場合が多いため、オメガ3の役割は重要です。

 

 オメガ6と相反した働きをし、

炎症を抑えたり、動脈硬化を予防したり、

がんの発生を抑制したりします。

オメガ3が不足すると、皮膚炎などを発症します。

 

市販の油では、えごま油、亜麻仁油、キウイシードオイル、ローズヒップオイルに多く含まれます。

 

 

 

 

 

 

《要約》

 脂肪酸飽和脂肪酸不飽和脂肪酸(オメガ3.オメガ6オメガ9)に分けられる。

 

 植物油に多く含まれるオメガ6は、過剰摂取しがちで、摂取しすぎるとアレルギーなどを引き起こす。このようなオメガ6による身体への悪影響をオメガ3が調整してくれる。

 

 オリーブオイルなどのオメガ9は、健康への良い効果もあるが、体内で合成することもできるため積極的に摂らなくてもよい。

 

 

体内の「油」の質を考える。

 前回の記事でも触れていますが・・・

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人の細胞膜や核膜は脂質で構成されています。

細胞膜は細胞内外の物質のやり取りや、情報伝達など人体において重要な役割をになっており、

その構成成分である脂質の質は非常に重要です。その質が悪ければ、身体の様々な箇所に不調をきたしたり、頭もスムーズに働かなくなってしまいます。

 

 オメガ3とオメガ6のバランスが重要

 

 前述している通り、オメガ3とオメガ6は相反した働きをします。

 オメガ6がアクセルならば、オメガ3はブレーキというように働くため、本来は1:1~1:5が理想的と言われます。

 

 オメガ3の働きはオメガ6に競合するだけではなく、独自の働きもあることから、厚労省では推奨摂取比率は設けていません。

 

 しかしながら、現代の私たちの食生活でのオメガ3とオメガ6の比率は1:30まで偏っていると言う研究者もいるほどです。

オメガ6が暴走状態にある現代人の身体。

アレルギーが現代病と言われるのも頷けますよね。

 

このバランスの乱れ(オメガ6過多)は以下の症状に関係しているとされています。

 

記憶障害・アルツハイマー病・うつ・注意欠陥障害・読解力障害・攻撃的・激情・暴力・反応遅延 など

 

「体内の油の質」とは脂質のバランス。

 

 「高級なオリーブをたくさん使っているから、油の質は大丈夫。」

というのは間違いで、

人体の油(脂質)の質とは、脂肪酸のバランスで、飽和脂肪酸・オメガ3・オメガ6・オメガ9がバランスよく存在していることが健康な身体の条件となります。

 

《高オメガ3・低オメガ6・低飽和脂肪酸トランス脂肪酸ゼロ》

百害あって一利なしのトランス脂肪酸はゼロ、

体内で合成でき、過剰摂取による健康問題のリスクのある飽和脂肪酸はなるべく控え、

 

普段の食事でも摂りすぎてしまうオメガ6も、なるべく摂らないようにし、

不足しがちなオメガ3は積極的に摂取する

ことを心がけることで、体内の脂質のバランスを正常に戻していきましょう。

 

 

 

 

《要約》

トランス脂肪酸は摂らない。 オメガ3は積極的に摂取し、その他は控える。

 

 

脳と油の関係

 

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脂質は細胞膜を構成する成分であると前述しました。

人間の脳には神経細胞が無数にあり、その膜も脂質で構成されているため、

脳の約60%が脂質でできています。

 

 人体に必要な脂肪酸は全てを合成できないため、食事から摂取する必要があり、

その内容(脂質の量やバランス)が脳にダイレクトに大きな影響を与えるということが近年の研究で明らかになっています。

つまり、

良質な油を、適切な量 摂取する

ということが脳の機能を最大限に高めることに繋がるのです。

 

 

トランス脂肪酸が脳の働きをおかしくする

 

詳しくは前回記事をお読みください。

子どもにマーガリンは食べさせない。ーママの知るべき食材のはなし - 育児を掘り下げてみる。

 

トランス脂肪酸ははっきり言って「頭を悪くする」脂肪酸です。

細胞膜に入り込んで、脳内の情報伝達に支障をきたし、攻撃的になったり記憶力低下を引き起こしたり、思考や感情、行動に問題を生じさせます。

 

 

脳にはオメガ3が必要不可欠

 

 脳などの中枢神経の発育と成熟にはオメガ3系脂肪酸は必要不可欠であり、

オメガ3系脂肪酸が脳機能を向上させるという研究報告は数多くあります。

 

 特に小児では、学習の基礎となる読解力や書字能力を向上させる可能性は複数の論文で示唆されています。

 

 

 オメガ3系脂肪酸、特にDHAにおいては

神経伝達物質経路、シナプス伝達、シグナル伝達にまで影響を及ぼす為、

子どもには積極的に摂取させたいですね。

 

 

子どもと油

 

子どもの脳は未発達

脳の重量において、0から2歳までが主な脳の成長期と言われていますが、

 

中身はまだまだ成長しきっておらず、

特定の脳の領域は2歳以降から思春期にかけて、成長・成熟していきます。

 

そのため、脳の"もと"となる「油」には一層気をつけなければなりません。

 

 脳が成長段階であるため、まだ未熟であり、

脳のバリアである「脳血液関門」も2~3歳までは特に完全に機能しないため、

脳が有害物質の影響を受けてしまいます。

それに加え乳幼児では有害物質を排泄する力も未熟であるため、口にするものは親である私たちが気をつけてあげなければならないのです。

 

 前頭葉は青年期まで発達し続ける

 

前頭葉髄鞘形成は、生後6ヶ月ころから開始され、青年期まで続きます。

 

 前頭葉にはDHAが豊富に存在します。

前頭葉は、計画、問題解決、注意力など高次遂行機能や認知活動

を司る領域であり、子どもの認知機能や社会性、行動や感情の発達への関連性も報告されており、

子どもの脳の発達においてオメガ3系特にDHAは重要であるといえます。

 

子どもの脳を育てる油、ダメにする油

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子どもの脳を育てる油

 

 ここまで読んでいただいていれば、お分かりになるでしょう。

 

脳の機能維持、脳の発達へ良い影響のある

オメガ3系脂肪酸を含む

えごま油、亜麻仁油、青魚

を積極的に摂取することが、

子どもの健やかな脳の成長へと繋がります。

 

子どもの脳をダメにする油

マーガリンやショートニング、またそれらを材料とする食品に含まれる

トランス脂肪酸です。

これは研究結果、論文でも脳(思考や感情、行動)への影響が出るという結果がでており、各国規制しているくらいなので、

摂取しないよう気をつけるべきです。

 

そして、

飽和脂肪酸を少量にとどめ

 

サラダ油、大豆油、紅花油等の植物油に含まれる

オメガ6系脂肪酸は、オメガ3系脂肪酸とのバランスが重要

であるため、控えるようにしましょう。

 

どれだけオメガ3系脂肪酸を努力して摂っても、オメガ6系をたくさん摂取していてはあまり効果がありませんからね。

 

 

おわりに

 

 子どもの脳は成長・成熟過程にあり、

脳を構成する「脂質」の質を親である私たちが考えることは

子ども脳の健やかな成長のためには重要です。

 

子どもは自分で食事を調達したり作ったりすることは難しいですから、

 

食事の管理は私たちが責任を持たなければなりません。

 

親が食事管理を怠ったが故に、

学習に支障をきたしたり、感情がネガティブになったり、攻撃的になったりする・・・

 

まだまだ脂質について、研究段階である部分もありますが

現時点で明らかなことは、普段の食生活へ取り入れていき

子どもの脳を守り、育てていきましょう。

 

 

マーガリンたっぷりのスイーツも、

マクド〇ルドのポテトも、抜群に美味しいですけどね。(笑)

子どものために、「たまに」心を満たすために食べるくらいにとどめておいて、

 

ストレスにならない程度に、

気をつけていきたいですね。

 

 

 

長くなりました。それでは。

 

 

 

参考文献

 

田豊史「トランス脂肪酸から子どもを守る」共栄書房、2019

 

厚生労働省、脂質

https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/05/dl/s0529-4g.pdf

 

BRAIN-BUILDING NUTRITION, 3rd edition, Micheal a. Schmidt PhD., 2007

 

The Relationship of Docosahexaenoic Acid (DHA) with Learning and Behavior in Healthy Children: A Review

The Relationship of Docosahexaenoic Acid (DHA) with Learning and Behavior in Healthy Children: A Review